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ベンチ外の選手の心境と振る舞い方

伝えたいこと

Jリーグにおいて、試合に出られる選手は限られている。スタメン11人。ベンチ7人。交代枠5人。その他の所属選手はベンチの外から試合を見守る。

そして、よほどの不測の事態が起きない限りこのベンチ外メンバーは必ず存在する。Jリーガーとしてプレーしている人で、一度もベンチ外を経験していない選手などほとんどいないだろう。

試合に絡めなくて、悔しくない選手はいない。むしろ、悔しさを感じない選手は、おそらく長くはこの世界にいられないと思う。悔しさを通り越して、怒りの感情に変わることだってあるだろう。

問題は、その悔しさや怒りの表現の仕方だ。もっというと、感情の処理能力である。

まずは、現実を受け止めることから始まる。

メンバーに入れない原因は様々だ。単に実力不足な場合もあるし、監督の戦術にマッチしないということもある。連戦によるターンオーバーだという可能性もあるだろう。監督から説明がある場合もあるが、単に実力不足だったとしても、正直に直球で伝えてくれる監督は少ないかもしれない。

選手のモチベーションをマネジメントしなくてはならない立場でもある以上、これは仕方がないとも思う。

ここで、自己分析能力が問われる。自分がどうして使われないのか。何が足りないのか。何を変えるべきなのか。そして、試合に絡めない現実を受け止めなければならない。これがなかなか難しい。

さらに難しいのはここから。

悔しい気持ちをプラスの方向に変えてプレーしなければならない。自分の本意ではない相手役のプレーを求められることだってある。その与えられたタスクの中で悔しさをいい方向へのエネルギーに変えられるだけの処理能力が必要だ。

悔しさを押し殺す必要はないと思う。だが、やる気を落としたり、練習を適当にこなすなど、ネガティブな表現の仕方は良くない。こんなこと、当たり前だと誰もが理解している。しかし、行動に移すのは想像以上に難しい。

ここで、よく言われる大切なことがある。チームへの忠誠心だ。とても重要である。チームが勝つために全力で相手役に徹してトレーニングをする。自分が出ていない試合でも100%勝利を願う。重要だ。本当に重要だ。

しかし、僕はもう1つ大切なことがあると思う。

向上心だ。もっと生々しい言い方をすれば、欲望だ。単に、自分がもっと上手くなりたい。強くなりたい。スターになりたい。お金を沢山稼ぎたい。

チームの忠誠心と比較して、なんだか自己中心的に思えるだろう。だが、人間の本能としてはこちらの方がエネルギーになりやすいような気がする。チームへの忠誠心がある選手が多いチームは強い。しかし、向上心の強い選手が多いチームもまた強いと思う。

試合に出られなくても、もっと上手くなりたい、強くなりたいという欲望が強ければ、自然と全力でプレーする。それが結果としてチームを強くするだろう。どちらが大事か決めるつもりなどない。どちらも超が付くほど重要なのだ。

兎にも角にも、試合に絡めない選手の振る舞いがチームの雰囲気を左右すると言っても過言ではないだろう。僕も辛い時期を何度も経験した。本当に辛い。良くない方向へ気持ちが向いてしまったこともあった。

そこから学んだ。自分がどんな立ち位置になろうとも自分の出来ることは限られている。毎日、本気でプレーすることしかできない。でも、それをやり続けることが大切だと信じている。

これからだって、辛い時期はあるだろう。でも、自分で話したこの内容を忘れずに常にベストを尽くし続けようと思う。

自分の成長のために、チームの勝利のために。

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