Jリーガーとして試合に出たい。チームに必要とされたい。ビッグクラブに行きたい。
根底にあるのはどれも、選手として常に輝いていたいという強い想いです。ただ、サッカーは11人しかピッチに立てません。18人以外はメンバー入りすら出来ないのです。
つまり、必ず試合に絡めない選手がいるということです。試合に出ることだけが、輝く方法ではないかもしれないが、やはりサッカー選手である以上、試合に出られること以上の幸せはないと思います。
シーズンが終わると、年末の短いオフの間で選手の加入や退団を含めたチームの血の入れ替えが行われます。シーズンオフは、一年の中で最も自分を見つめ直す時間が長い時期とも言えるかもしれません。
今シーズンを振り返り、来シーズンを見据えて自分の居場所を探します。自分が最も輝ける環境を求めるのは当然のことかもしれません。クラブに忠誠心を持って長く在籍する選手も価値があるでしょうし、複数クラブを渡り歩ける選手もまた実力がある証拠です。
ただ、重要なのは自分が一番輝ける場所を求め続けることだと感じています。
誰に何を言われようと、その選手自身の短いサッカー人生を自分の思うように進まなければ後悔してしまいます。
当然、所属クラブへの愛着やロイヤリティは大事な要素の一つです。でも、選手としての価値が低下すれば、必要とされなくなり放出されるのも選手だということも忘れてはならないと思うのです。
僕らの仕事には、需給の関係が特に色濃く反映されていると感じます。クラブや監督の意向、財政状況など様々な要因によってそれらは常に変化していきます。
愛着と執着の境い目は見極める必要がありますし、自分にとっての最適な選択を模索するべきなのです。後悔のないサッカー人生を送りたいと思うからこそ、自分の決断を尊重すべきだと感じます。
自分を求めてくれて、自分を必要としているクラブがあることがいかに有難いことかを僕自身も痛感しています。そこへの感謝を忘れずに、その上で自分に最適な環境、ステージを選ぶ必要があるのです。
ピッチ上で躍動している時が、サッカー選手にとって一番幸せな瞬間です。後悔のないサッカー人生を送るためににも、自分の輝ける環境を選択すること、そしてそこで全てを出し切ることに注力していくべきだと感じています。
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